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ただ醜くあることだけが愛されることへの基準だった少女の自傷行為を笑うことはたとえ神でも赦さない、残酷すぎる終焉に真正面から向き合わなければならなかった少女の無限慟哭な未来に、わずかばかりでも陽が射したと、心より願って。

実を言えば当プログの初っ端を飾る作品は、思いっきり自分らしい作品にしたいと思い、散々悩みまくった結果、個人的には作品を通して伝わってくる作家様方のもつアイデンティティーこそを愛する私ゆえ最上級創作者様の単行本をと思っていたのですが、基本的には雑誌感覚な読み捨て的に購入することが多いアンソロジーから、これだけは絶対に外せない極めつけの逸品をご紹介させていただきます。

そんなワケで第1弾は、


 アンソロジー『地獄の季節 -グロリズム宣言-』 IZUMI COMICS 一水社 ISBN4-87076-549-7 2003年11月29日発売

です。

地獄の季節 グロリズム宣言

『残酷非道グロ漫画アンソロジー』『グロと猟奇の鮮烈テロ』という謳い文句がピッタリはまる一冊ですので、そちら方面に興味のない方は、この先にある地獄を覗かないことを推奨します。
本当は収納機能を使って隠すことが良識なのかもしれませんが、『臭い物には蓋をしろ』的な発想が大嫌いなタチですので、間違えて覗いちゃった方へは御免なさい。
黄色い楕円の付いた所謂、大人向け漫画な成年コミックスですが、その99%くらいはエロ漫画ですが、ときにこういうエロシーンが登場しない作品もあるんですよという、成コミ=エロ漫画だと勘違いされてる方も多々いらっしゃると思いますので、要するにオコチャマは見ちゃダメという、成コミが成コミである所以を紹介できるのも、当プログのはじめの一歩としては、理念にかなってると思うのですがどうでしょう。

さておき、この作品集には、どーしよーもないくらいの凄絶と無慈悲と非道と奇怪と不気味と恐怖が詰まってますので、ショックに弱い方はご遠慮願います。また、リアル残酷物語系の作品も含まれてますので、単純にグロ絵だけ望む方には相当に痛み成文も強い作品集であることを覚悟してからにしていただけたらと思います。トラウマレベルを通り越した系の作品がてんこ盛りなため、取り扱いには充分注意してくださいませ。

それから、ここでは特例を除けば、私の超大好きな作家様の作品のみ取り上げるつもりですので、全部が超大好きじゃ「じゃあ一般的に観てどのくらいのもんなんだよ。基準がなきゃ、その手の作家様のどっちを選んで買っていいのかわかんないじゃん」とか、多分に言われる方も多いと思われますので、作品集への評価点は一応設けますが、その基準自体が、著者がどれだけの世界を読者に提示できたかとか、漫画としての読み応えとか、どれだけ素晴らしい想いのドラマを魅せてくれたのかとか、そんなもののほうが、本来なら抜きツールとしてのエロ漫画でいちばん重要視される『抜きに易しいコマ展開力』とか『卒倒しそうに美味しい官能的作画技法』とかいった類のものよりも評価ポイントが大きくなってしまうことだけは、私ルールであらかじめ設定されていることも同時にご理解いただけたらなと。でも今回はアンソロですので一般向け★評価はナシの方向で、個人的宝物度だけを提示。

宝物度:宇宙

ということで紹介にうつらせていただきます。

 駕籠真太郎『とどのつまり』(カラー4頁含む16頁)

とどのつまり

排便を我慢しすぎて便が凝固してしまい、自力で排泄不可能な状態に陥ってしまった娘たちが溢れかえる世の中で、便意による苦痛が臨界点を突破した娘たちが、その苦痛より解放さけるための、どん詰まりな強行突破がさらなる惨劇へとドラマを導いてゆくという、猟奇に慣れていない御仁なら卒倒するか吐きまくるかする可能性大な、残酷のグロイズムに充ち満ちていて、とんでもないアンリアルを否定するように淡々と、まるで日常ドラマみたいに紡がれるシニックな語り口すらもはや、彼女たちの必死さがもたらすセンチメンタリズムなど、どこかに吹っ飛んでしまうほど、鳥肌が立つこと請け合いな、驚愕の一撃必殺重火器。

 氏賀Y太『そこの肉片に告ぐ』(16頁)

そこの肉片に告ぐ

国家反逆罪の廉により、生きたまま『解体刑』に処される女。全身麻酔を施されているがゆえ、神経は痛みを認識することはないのだけれど、はたしてこころはどうなのか。そして何よりこの物語が残酷なのは、受刑者である母を、俯くことさえ赦されず直視しなければならない少女の目線で物語が最後まで描かれていること。その一部始終だけがドラマを構成する要素になっている、背筋の凍るようなリアリティーでたたきつけられた残酷無慈悲は、タイトル通りの処へ帰依したところで完結するんだけど、その大いなるトラウマを引き摺って残りの長い人生を乗り越えてゆかなければならない少女のドラマは、本気で最後までドラマを直視できた読者の方々にだけ与えられる最大級の痛みという名の勲章であるという、まさになんのヒネリもないリアル底冷え地獄。

 掘骨砕三『イヨリアフルル』(8頁)

イヨリアフルル

女生徒二人のうち一人(おそらく気分が悪くなったため友人に開放されていたコ)が口から大量のワーム(蟲)を吐きちらすところからはじまる物語なんだけど、8頁枠なため状況説明を最小限度に控え、ただ淡々と二人の運命のみをリアルタイムで描くことに終始します。全編通して筆舌に尽くしがたいほどグロに溢れかえっているんだけど、心情描写を一切省いた展開のみに終始するため、残酷さや痛みは、そこはかとなくしか響いてこないので、あまり痛くない部類かも。素晴らしいグロでホラーではあるけど、鬼才の作品としては物足りないというのが個人的感想。まあ、この方はすでに凄まじいものをいくつも魅せてくれてしまってるから仕方ない面もあるけど、持ち前のドラマティックを活かすには大ゴマを配置できなかった頁不足がやっぱり大きかったと思います。ともあれ、凄まじいグロイズムだけは満天の夜空に輝く無限の星屑。

 月森雅十『蛹』(16頁)

蛹

驚愕的にドSというより、完璧に壊れてる父親に虐待されつづけた少女は、ボロ雑巾状態で病院に担ぎ込まれ、目覚めたときはすでに片足を失っていたというところからはじまる、この物語は、少女の状況に同情してしまった青年医師と、虐待されることでしか愛を知り得なかった少女の、あまりにも無惨で狂おしい、破滅へのカウントダウンなラストワルツ。最後の最後までリアルを失わなかったがためのドラマの輝きは、半端ではなく、唯一物語を色づけるために投入された『蝶』の存在が、作品性をを大いに高め、ドラマに力を与えた、まさにセツナサと凄絶と狂気の三つ巴。残酷物語のファンの方には、ぜひとも賞味していただきたい、胸が切り刻まれるレベルの名作。

 花壱『ある理性に』(1頁イラスト)

ある理性に

絵は上手いしグロも描けているし、箸休めとしては上々でしょう。

 雲泥流『地獄の季節』(見開きイラスト)

地獄の季節

恐ろしく芸風のある方ですよね。イラストレーターのみというのはちょっと惜しすぎ。

 花壱『労働者』(1頁イラスト)

こちらも同様の味わい。

 服部ミツカ『腐乱する蕾』(16頁)

腐乱する蕾

『戦後の歪んだ性教育を問う戦前公衆衛生展』という見世物小屋的なテーマパークで、日本刀に神風ハチマキな女生徒とギグマスクをかまされた人犬男の奇天烈な行動だけで物語を展開させ、思いっきりシュールにグロを垂れ流したあと、「あっ」と言わせて落とすという、この作品は展開がすべてなので、これ以上語れないのが残念ではありますが、シール系が大好物な私にとっては宝物を通り越してる逸品で、著者のHPとかで創作系の春画なぞ拝ませていただくたびに、どこかに彼女のこの手の作品を掲載してくれる雑誌はないものかと、ただただため息ついてばかりの私ですが、とてもシュールなので残酷表現の割には胸は締め付けられないのでありました。でもステキ♪

 越智多胎子『終末処理場』(8頁)

終末処理場

下水清掃業者が仕事中に流れてきたボロ雑巾のような女と遭遇するお話で、腸をふちまけながらもまだ生きている女を解体する様は素晴らしいものがあるけど、痛みに対するリアルな表情の描写が今一歩不足しているため、残酷さよりも黒くて乾いた明るさが大いに前へ出すぎて、痛みを打ち消しちゃうところがちょっとだけ勿体なかったかも。まあ、この方は残酷系の作品がテリトリーじゃないので仕方ない面もあるけど、それより引退間際3編の『撲り愛』が素晴らしかっただけに、そのムーグの作品を最後に商業を撤退してしまわれたのが、とても無念です。

 越智多胎子『自然迎合』(1頁切り絵)

とてもステキです。

 越智多胎子『さまざまな可能性』(1頁切り絵)

さまざまな可能性

とてもステキです。

 古賀燕『散華』(2頁)

散華

2頁漫画としてはなかなかのもんです。ちゃんとひねってるし。

 町野変丸『穴』

穴

朝から痴漢された件のゆみこちゃんが、どーやら悪い病気を移されちゃったみたいで、オシリにブツブツができちゃったからって、掻いちゃって掻いちゃって掻いちゃって掻いちゃって、というだけで変丸ファンの方にはもうすでにオチまで想像できちゃったことと思いますが、まあ、いつも通りのユルユルブラックユーモアな、超おふざけナンセンスワールドなグロ漫画です。グロさは滅茶ステキですが残酷さは微塵もありません。だって、ゆみこちゃんは死んでも必ず復活するお約束ですからね。ともあれ今回もまたラストの一枚絵の腐臭が素晴らしい限り。
 
 白石明日香『ハレンチ戦隊モッコリV』

ハレンチ戦隊モッコリV

宇宙からの侵略者『一眼鬼族』と地球最後の砦である『ハレンチ戦隊モッコリファイブ』の、悪意成分100%丸出しな、残酷非道冷酷無慈悲ドラマなのに大バカチック劇場。男女の性愛を描いても獣姦を描いてもグロを描いても結局は、一発ギャグ漫画になってしまうという著者の芸風がいかんなく発揮されててミゴトです。このミゴトなまでのナンセンスに、残酷もグロもほとんど木っ端微塵に破壊され尽くしてしまうのが勿体ないと個人的には常々思っているのですが、オモシロ漫画として充分お薦めに値する内容。

 浮島東部+こがたきさが天崎『無題2』(1頁)

無題2

原型を一切留めてないため『美の破壊過程』が拝めないのは1頁漫画なので致し方ないところですが、完膚無きまでドハデなグロ絵が素晴らしいです。でもストーリー漫画として拝みたかった系の作風ですね、本音を言えば。

 市場大介『愛、恋、夢、花、希望VS蛆虫』(見開きイラスト)

愛、恋、夢、花、希望VS蛆虫

タイトルまんまの世界なんですが、まるで小学4年生が描いたみたいな作画が、意図なのか単に稚拙なのかはともあれ、そこはかとなく惹きつけられる空間的芸術力を装備してます。また日本で漫画描いて欲しいですね。

 浮島東部+こがたきさが天崎『無題1』(1頁)

こっちも同じです。

 華麗王女『.M.D.K.』(12頁)

.M.D.K.

ポップアート系グロ漫画です。12頁ショートなのに見開きタイトルで漫画家として自己主張してるとこがお気に入りです。まあ、その肝心な漫画の方のコマ展開が…というより、頁数の問題だっということにしておきましょう。インパクトはありますし、総合的に観れば悪くはないのですが、この作品集の異様なテンションのなかでは埋もれてしまった感もアリ。

 早見純『糞袋の群れ』(26頁)

糞袋の群れ

まあ、この作品については、著者の脳内でのイメージがそのままシュールにコマ展開に現れちゃってて、結果として読者不在の意味不明なところへ逝っちゃってるのが…。よほど本人も反省したのか久保書店から発刊された『ラブレター フロム地獄』では『糞袋・ゴミ袋』というタイトルに改題され、後書きで大幅に改稿したというのは、18頁に落として、頁入れ替えとか台詞追加とかトーン変えとかそんなんですが、そちらの方が意味は通じる物語になってますので、興味のある方はぜひ。心の叫びをそのまま純に漫画で表現される方で、個人的には好きですが、だからといって突き抜けた作品性をもってるとまでは言い難く、その欠点となる要素のほとんどが技術的な問題であることを考えると、今後さらに輝いてくれるかどうかは未知数なのですが、時折スゲエもんも描かれます。

ともあれ『グロ』が引き出すところの『残酷』に飢えまくってる私のような輩には、とんでもなく貴重な宝物。
グロ漫画家って昔は相当数いて、成分補給には事欠かなかったのですが、『作品性』と『品質』まできっちり兼ね備えたレベルまで到達された方ってのは非常に少ないですし、結局は、5年も前の何度も読み返したこの作品集の方が飢えを癒してくれるってのが、困りもの。
ともあれ、グロ漫画に興味がある方は玉砕覚悟で挑戦してみてほしい究極の福袋(糞袋)。

こういう凄い作家様方が普通のエロ漫画しか描かせてもらえない時代が、ちょっぴり(かなり)さみしい私ですが。表紙が破れちゃってたのでスキャン用に再購入しましたが第1刷のままでした。需要無いんですね…。これだけ経って売れ残ってるんじゃ、第2巻の発刊は絶望的かもですが、

成年向け漫画雑誌やアンソロジーは腐るほど溢れかえってるのに、1冊くらい猟奇系のがあってもいいじゃんよー(涙)

と、思いの丈をワガママにぶちまけた私ですが、初っ端から走りすぎかもですので、次回はエロ魂抜群の『師走の翁』のシャイ娘。の第7弾な『「娘。」のいる風俗ビル』でもやろうかと企ててますのでご勘弁を。まあ、間に合えばなのですけどね(苦笑)。

なにせ、スキャナーすらまだまともに使いこなせず悪戦苦闘してたワリには、なんだかびでえスキャンになっちまいまして、皆様にも、描いてくださった作家様方にも本当に申し訳ないのですが、ここは石器時代の生きる化石な文明知らずの五十郎が、亀のように現代を学んでゆくプログなんで、ご容赦くださいまし。

というワケでレビュー書くのに1時間半・処理に5時間という、あり得ないダメオヤヂぶりを初回から披露してしまった、天然猫肉汁アリス缶詰より愛を込めて♪

最後に追記させていただきますが、私の知らない滅茶ステキなグロ作家様をご存じな方はぜひご教授くださいませ。

追記:あまりに酷かったスキャン画像は、その後こっそりと差し替えましたが、今後も気に入らない部分はちょこちょこテコ入れすると思われますし、面倒なので断り書きとかは一々いたしません。

関連:

[漫画]漫画好きにオススメのエロ漫画 掘骨砕三「下水街」「夜に虚就く」 by karimikarimi
[漫画]漫画好きにオススメのエロ漫画番外編 本当はかわいい氏賀Y太 by karimikarimi
[漫画]漫画好きにオススメしないエロ漫画 本当に恐い氏賀Y太 by karimikarimi
[漫画]漫画好きにオススメのエロ漫画 早見純「卑しく下品に」 by karimikarimi
作家別単行本リスト 駕籠真太郎 by OHP
作家別単行本リスト 掘骨砕三 by OHP
作家別単行本リスト 町野変丸 by OHP
氏賀Y太「女体解剖授業」 by 酒とエロ漫画の日々。
氏賀Y太「淫虐監獄島」 by 酒とエロ漫画の日々。
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氏賀Y太「Y式解体新書」 by 酒とエロ漫画の日々。
『ひみつの犬神コココちゃん』──掘骨砕三 by Stack-Style
『はえてる女の子』──掘骨砕三 by Stack-Style
『夜に虚就く』──掘骨砕三 by Stack-Style

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辞めると宣言しながら、突発的に雑記を書いてしまいましたが、これでお終いです。
今後はコメントおよび拍手コメントへの返礼以外の更新はございませんのでご理解いただきたく存じます。
短い間でしたがご愛読本当にありがとうございました。

天然猫肉汁アリス缶詰敬白

2009/5/22

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